庭のあちこちで、春のサインが目につくようになりました。
屋根まで這い上がったカロライナジャスミンの黄色いつぼみがふくらみ、垣根のセイヨウニワトコの芽も一晩でぐんと大きくなって驚かされます。土の中からはヒヤシンスの頭がのぞき、陽だまりではひとり生えのカモミールやボリジが、好き勝手ににこにこしています。
私のハーブの庭はそう広くはないのですが、コーナーごとに少しずつ植え込んできた植物たちが芽を茂らせ、根を張って、ユーカリなどは家よりも高く生長してしまいました。
何かの種子をまき、育てることはとても楽しいものです。数年前から雑誌といういくつかの畑に、少しずつ種子をまいて世話をしていたものが、それぞれに実り、集めてみたらこのような寄せ植えの庭ができました。
小さな生命を見守り、育てる作業は子どももハーブも同じこと。子育て時代をふり返り、若いお母さんたちへのエールをこめてつづったのが一章です。
あわただしい毎日の中で、緑の香り草に季節を感じることができるのはなんとありがたいことでしょう。二章は一年を通してハーブを家庭の中に活かし、楽しんできた私のハーブ日記です。
三章は、緑と親しく過ごす時間の使い方として、私の好きな植物園を、ご案内しました。花の見頃だけでなく秋や冬も足を運んで、小鳥や昆虫類、野草など自然のサイクルにも目を向けてみてください。
きっと昨日とはちがった何かが見えてきて、身も心もいきいきとしてくると思いますよ。
--ハーブの庭から より---
《 目次 》
・第1章 ハーブの庭はきょうもにぎやか
・第2章 ハーブダイアリー12ヶ月
・第3章 植物園ガイド
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